From:ヘアーワーク池袋店長の真田弘幸
お客様からこのような質問をいただきました。
それは、
「大手とヘアーワーク池袋本店との、ウィッグの品質の違いってどれくらい違うの?」
というものでした。
確かに、品質の違いって気になりますよね。
本日はその質問にお答えした内容を記事にいたします!
同じ内容のインタビュー動画もございます。
ご興味があればそちらもご覧ください!
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大手のウィッグの特徴とは(特に人工毛について)
大手さんの商品、特に毛髪についてですが、特殊ファイバーで、おそらく原材料がポリエステルがメインの人工繊維の毛髪を、独自に開発しています。
その人工毛のメリットは、非常に耐久性が高いこと。そして強い形状記憶能力があることです。ですからシャンプーした後の、元に戻る機能がすごく高いことが特徴です。
ただ実際に使用してくると、非常にきついカール、ウェーブが形状記憶について、余熱加熱によってピーリングという毛の縮れが起きてしまうケースを多く見かけます。
毛髪としての耐久性は高いので、お客様が商品を選ぶ時にのメリットはありますが、見た目が大手の特殊な人工毛だから自然になるということはありませんし、実際にその耐久性のおかげでウィッグが長持ちするのかといえば、それはウィッグの耐久性には関係ありません。
その人工毛を植毛している土台、ベースですが、そのベースは頭皮に直接当たっているます。ですから、汗をかいたりすることで、どうしても経年劣化してしまいます。ですから対応年数でいうと、2年から良くて4年。そのくらいの期間でどうしても壊れやすくなったりメンテが必要になってきます。その時に必ず、大手では、スペアという商品を購入することになります。その際に高額な費用がかかります。
大手ウィッグのランニングコストについて
大手さんだと、単価は高く、1個50−60万円くらいが多いです。さらにほとんどの場合は、2個セット以上で販売します。まとめ売りで多少の割引があるとしても、かなりの金額になりますね。また、最近流行りであるサブスクでのウィッグというものもありますが、トータルコストを計算すると割高になっています。
例えば、大手さんが独自素材の人工毛を使うなどして、耐久性を高めたとしても、ウィッグ自体の耐久性が増したわけではないですから、使用期間は変わらず2年から4年です。計算上、平均3年の使用期間としましょう。そうすると、1個あたりの単価が5・60万ですから、1年間で16.5万~20万のコストになります。
弊社の一番高いウィッグで19.8万円(税抜)ですし、結局使用年数に差はありませんから、同じようにコストを考えると、弊社は1年間で5~6.5万円くらい。1年で12万くらいは差がつきます。
さらに、大手は1個の販売はせず、2個セットの併せ売りや、担当が変わるたびにすぐ営業が入るので、3年を待たずに交換していることを考えると、とても高くつくことが多いです。ですから、利用対価を考えると、割高なものとなっています。
人毛と人工毛のウィッグ(かつら)の違いを知りたいときはこちら
大手とヘアーワークのウィッグの製作の違いとは?
大手さんは、人工毛を多めに6〜8割に設定してウィッグを販売することが多いです。
ヘアーワーク池袋でも人工毛は用います。弊社で用いている人工毛も大手と同じような大手と同じようなポリエステルを用いた特殊ファイバーで高熱でも耐えられるものを使用しています。
その人工毛を1人1人お客様に応じて、人毛を混ぜたてミックスします。そのミックスのパーセンテージを、その方に合わせて変えていきます。メリットとすると、人毛を入れることによって、より自然な仕上がりになります。
あとはどうしてもウィッグは経年劣化しますから、その自然感が維持できるように、定期的なメンテナンスをすることが大切です。
ウィッグの耐用期間に影響する、様々な装着方法について
ウィッグ(かつら)の装着には様々な方法があります。実はこの装着法によって、製品の劣化具合が変わります。大手さんでは、ウィッグ(かつら)にはこの装着法!のようにウィッグ=装着法になっているケースが大半です。弊社では、お客様の使用目的やライフスタイルで選択・変更できるようにしています。
1つ目は、多くの方がイメージする、ピン留めでの装着法です。必要な時に装着して、ご自宅では外して、シャンプーをする。ご自身のタイミングで装着と脱着が選べるのがメリットの方法です。デメリットは、ズレやすかったり、触った時の段差があることです。
2つ目は、直接ウィッグを、髪の毛に結び込んで、編み込み方法という装着方法です。自毛とウィッグをしっかり編み込むのでズレません。さらに24時間装着できて、スポーツや水泳などのアクティブな用途にも使えるだけでなく、お風呂も普通に入れて、普通に洗髪できることがメリットです。弊社ではさらに自分が外したい時に外せるように、ホック式にして着脱可能にできる工夫も可能です。
3つ目は、直接、頭皮に接着する方法です。アートネーチャーさんではヘアーフォーライフという名前で出てますね。こちらは頭部に特殊な接着剤やテープで貼り付けるので、ズレません。また、頭部に密着するので、段差がなくて触られてもバレません。装着は2週間程度でメンテナンスして頂く必要はありますが、メリットの大きい装着法です。
これらの装着方法によって耐久性、あと、ウィッグの持ちっていうのが、決まります。
各種装着法についてもっと詳しく知りたいときはこちら!
ヘアーワーク池袋のウィッグ(かつら)と装着方法のご紹介記事はこちら
編み込み装着をご紹介した動画はこちら
頭部に接着する密着型装着法を体験されたお客様の動画はこちら
では、長持ちさせるということだけを考えて装着法を選ぶとどうなると思いますか?
その場合、圧倒的にピン留めのウィッグが長持ちします。なぜなら単純に装着時間が短くなるからです。
ピン留めの場合、外では装着して、家に帰られたらウィッグを外して、シャンプーして、朝会社に行くときに装着します。
逆に編み込みや貼り付けタイプの場合は、24時間装着です。つけたままシャンプーをして整髪します。
使用時間の長さやつけっぱなしで入浴整髪をするという状況がウィッグにとっては大きな負担になるため、劣化が進みやすくなります。
ですから、長持ちさせたければ、ピン留めでの装着で外してつけて、ということをしてもらう方がオススメになりますし、利便性を重視したいときは、編み込みや貼り付けタイプがオススメになります。
大手とヘアーワークのウィッグの見た目の違いは?
見ためや使用感とかが大手と変わるのかどうか気にあると思います。正直なところ、プロが見てもわからないと思います。
ですから、提供する側の認識としては、全く差がないものになります。
大手さんはブランディングがとても上手です。毎日あれだけたくさんの綺麗なCMを流しています。そのためお客様も大手の商品がいいから自然に見えるものだ、と思ってしまいます。
ですが、実際の見た目の自然さや装着感などは、実際にセッティング、装着するのも、担当している技術者の腕次第位よるものも大きいですし、お客様との会話の中でお客様の好みのスタイルを作る、というところも、いちばん重要なポイントになります。
極端な話、ウィッグ自体の素材をカットせずに長いままで頭にポンとつけたら、マネキンに被せているような安いウィッグでも、見た目は変わりません。
変わってくるのは、そこからそのウィッグ(かつら)を、どうやって加工するかが大切です。
その技術が見た目の自然さや装着感の8割を占めます。
施術者の経験による違いはどんな所に出るのか?
施術者の経験と、その経験からくる技術はとても大切です。
お客様それぞれ、皆さん好みが違いますから、これでいい!というモノはありません。
まず、経験の差が出るところが、お客様からのヒアリングを活かしたウィッグ(かつら)を製作できるかどうかと、そのご希望に合わせてカッティングができるかどうか、そしてメンテナンスを適切に行えるかどうかという所です。
例えば、汗かきかどうか、肉体労働やスポーツをしているのかどうか、予算や生活状況なども考慮してベースや髪の配合を決めていきます。そしてウィッグ(かつら)が出来上がってきたら、芸能人のこういうスタイルにしてくれ、とか、お客様のご希望を細かくヒアリングして、その理想のスタイリングを叶えていきます。そうやってお客様に合ったウィッグ、世界で一つの作品を仕上げていきます。
ウィッグ(かつら)のためのカット技術と、一般的なサロンさんで非常に腕のいい美容師さんが自毛を綺麗にカットする技術は、やはり似ていてもやはり異なるものです。
ですから、とても経験が大切になってきます。
ウィッグの品質の8割を決めるベースの重要性とは?
ウィッグ(かつら)が自然な見た目でストレスのない満足のいく仕上がりになるためには、ベース(土台)をどう作成していくかが一番のポイントとなります。
ベースは頭皮に直接装着する、当たる、部分になるわけですから、この素材の選択が自然さや満足度に直結してきます。
まずお客様の生活環境や、お仕事や体質や好みのヘアスタイルなど、様々な要素を勘案して作成します。ベースに使える種類は何百もの種類があります。その中から、お客様に合わせて組み合わせます。
一個のタイプがあるわけではなく、この部分にはこれ、この部分にはこれ、という形で素材を部位毎にチョイスして製作してきました。そこが大手さんと違うところなのでしょう。
大手さんはある程度決まったもので製作します。何パターンかの規格のもので、提供しないと、大きい組織が故に、細かいラインナップで事務側が混乱をしてしまったり、目標粗利が達成できないなどの問題が出てくるのかもしれません。
とはいえ、大手さんはやはりブランドです。
CMなどを見て問い合わせをされて、最初相談されたときに色々ご希望を聞かれて、このウィッグ(かつら)がいいですと言われて、初めてウィッグ(かつら)を使う。
そういう初めてウィッグを使うときはまだ、ウィッグの良し悪しの判断はできないものです。
ですから、良いものだと信じてしまいます。
皆さま、最初は満足して使われますが、数ヶ月、数年経った時に、初めて違いがわかってきます。
使ってみて、自分で体感・実感すると、徐々に「違い」がわかってきます。
それぐらいの差が出でてきます。
ウィッグの選択や、ウィッグ製作の相談する際のポイント
例えば、悪い例を挙げてみます。
汗かきの方に、非常に自然感はあるんだけど、特殊なラバー、ゴム樹脂の製品を作ってしまうケースがあります。
そうすると、耐用年数が非常に悪くなります。
なぜならラバーが汗・油によって劣化してしまうからです。そういう方には本来、ネット素材の通気性の良いものを選択しなくてはいけません。
ですから、先ほどお話ししたように、生活環境や体質などを加味して、汗をかく方ならネット素材を使うなどの提案をさせて頂きます。
もちろん弊社は押し売りや押し付けはしませんので、選択自体はお客様に選んでいただいています。
お客様にとって一番良い選択肢になるように、こちらからも選択する素材それぞれのメリット・デメリットを十分な説明して選んでいただいています。
まとめ
今日は、「大手とヘアーワーク池袋本店のウィッグ(かつら)の品質の違いってどうなの?」という質問にお答えしました。
品質そのものについてだけでなく、技術や装着法、初めてウィッグ(かつら)を作成するときのポイントについてもお話ししました。
ぜひ参考になさってください!