人工毛100%のウィッグ(かつら)っていまいちなイメージがありますが、実際はどうなんですか?

人工毛100%ってイマイチなイメージですが、実際はどうなの?

「人工毛100%で作るウィッグ(かつら)って実際どうなの?」という質問を頂きました。

池袋駅徒歩5分、業歴40年のヘアーワーク池袋本店、店長の真田がその質問にお答えしていきます。

まずは簡単に、人工毛の歴史からご案内しますね!

人工毛の歴史

人工毛の歴史は古く、今(2023年12月)から40年ほど前から登場し、最初はファッション的なウィッグとしてデパートなどで販売されたのが初めでした。

その後、徐々に人工毛はメンズウィッグ(かつら)に移植され、広がりを見せることになります。

出始めの頃の人工毛の特徴

そのころの人工毛は熱に弱く、日々の手入れやドライヤーなどにはとても耐えきれないものでした。

今でもファッションウィッグや通販の安いウィッグ(かつら)などには同じような人工毛を使っているものがあります。

そのような人工毛では、長期に使えるバレない自然なウィッグ(かつら)を、提供することはできません。

各社が工夫して、人毛に近い人工毛を開発

その課題をクリアするために、東レさんや大手メーカーのアデランスさん、アートネーチャーさんなどが、より人毛に近い人工毛を開発しました。

より人毛に近い人工毛への道程:初期段階

どのようなものか簡単に説明しますね。

まず、素材はナイロンを用います。そのナイロンを千歯します。要は人工毛の表面に傷をつけるんですね。

傷がないと、人工毛は不自然なテカリを見せてしまいます。この傷があることで、光が乱反射して屈折するので、自然な光沢を見せるようになります。

これが、人工毛の初期の段階です。

より人毛に近い人工毛への道程:現在

では、最近の人工毛はどのような進化を遂げているのでしょうか。

まず、千歯してつけていた傷が進化しています。自然なキューティクルを再現するような、人毛に近い傷の入れ方になっています。そのため、艶がある髪質に変化しています。

さらに色落ちしにくい素材に変化していて、経年劣化に強くなりました。

そしてさらに人工毛に、形状記憶の効果がつけられるようになりました。200℃以上の高温でクセをつけると、洗っても櫛を入れてもその形を維持できるようになりました。

そのことによって、ウィッグ(かつら)初心者でも、私たちのような専門のスタッフがカットし、セットしたスタイリングを、日常で維持できるようになったのです。

人毛と比較したメリットとしては、濡れたあとに乾きやすくセットがしやすいことです。人毛ではなかなか乾かず、毛も絡みやすいため時間と手間がかかってしまいます。そのため、この乾きやすくセットしやすいという特徴は、日常生活で使うことを考えると大きなメリットとなっています。

そのうえ、人工的に作成するので、髪の太さも自在に調整ができるため、細かいオーダーに対応できるメリットがあります。

このように人工毛にはたくさんのメリットが存在します。ここで一旦、人工毛のメリットをまとめておきましょう。

人工毛のメリット

人工毛を使うメリットは大きく、これだけの項目を挙げられます。

  • キューティクルを再現。自然な艶のある質感で使用できる
  • 色落ちしにくい
  • 髪の太さを自在にオーダーできる
  • 形状記憶ができて、スタイリングが初心者でも容易にできる
  • 乾きやすくセッティングしやすい
  • 耐久性が高い

このようにメリットがたくさんある人工毛ですが、もちろんデメリットもあります。

人工毛のデメリット

  • 自然さではまだ人毛に届かない
  • 熱を与えすぎると、チリチリになってしまい、復元ができなくなる
  • 櫛などによる摩擦を繰り返すことで、同じようにチリチリになってしまう可能性がある。(可能性自体は低い)
  • 熱や摩擦で変化してしまうと、溶剤などでは戻せない
  • 全体的に植毛している場合は、修理が難しくなることがある。

このように人工毛にはデメリットも存在します。このメリットデメリットを加味しながら、ヘアーワーク池袋では「自然」「バレない」「使いやすさ」それぞれを両立できるウィッグ(かつら)を提供しています。

人工毛100%のウィッグ(かつら)の実際

実際に人工毛100%のウィッグ(かつら)はどうなのか?というと、実際にご利用されている方もごく少数いらっしゃいます。ですから、人工毛100%でも実際にウィッグ(かつら)として問題なく使用して頂けます。

人工毛100%ウィッグ(かつら)の、いい面をあげれば耐久性が高く、扱いやすいです。ですが悪い面を挙げると、バレるほどではありませんが、人工毛独特のテカリが生じてしまい、自然さがどうしても人毛より劣ってしまいます。

ですから、自然でバレないウィッグ(かつら)という弊社のウィッグ(かつら)では、特別なご希望がない限り、人工毛100%のものを提供することはありません。

使いやすく長持ちしながらも、自然でバレないウィッグ(かつら)を作成するために必要なこととは

先ほどご説明したように、人工毛100%だけでは自然さは出せません。

「自然」「バレない」「使いやすい」これら全てを満たすために、ヘアーワーク池袋で一番多く選択する方法は、人毛と人工毛をミックスする方法です。

それによって、人毛のメリットである自然さと、人工毛のメリットである耐久性と速乾性、セットのしやすさというメリット、双方のメリットを活かすことができるようになります。

それによって、見た目の自然さを保ちながら、扱いやすく長持ちするウィッグ(かつら)を製作することができるのです。

ですが、この人毛と人工毛のミックス自体は特別なことではありません。他社でも普通に行っているものです。

ではどこに差が出るのでしょうか?

同じように人毛と人工毛をミックスしたウィッグ(かつら)で自然な仕上がりに差が出る理由とは?

人毛・人工毛のミックスは他社でも行っています。ですが実際にご利用していただくと、ご利用したお客様は他社との使用感と自然さの違いにご満足いただいています。

なぜこのような差が出るのか?

その理由はいくつかありますが、その中の一つを今日はご案内します。

お客様のニーズやライフスタイルを把握して製作しているかどうか

そもそも、人毛・人工毛のミックスの配分比率をどうやって決めていると思いますか?実はその配分比率をお客様ごとに考えています。

なぜ配分比率を個々に替えているかというと、自然でバレなくて扱いやすいウィッグ(かつら)にするためには、お客様のニーズやライフスタイル、使用環境、体質や肌質などによって、細かく配分を調整しなくてはならないからです。

もちろん、弊社の技術力やメンテナンス力も自然でバレない扱いやすいウィッグ(かつら)を提供するためには大切ですが、このニーズやライフスタイルの把握をこだわればこだわるほど、満足度が上がります。

この比率をこだわらない会社もあります。ヒアリングをほぼしない会社もあります。そうなると満足度がどうしても下がってしまいます。

他社から乗り換えて、ヘアーワーク池袋を利用したお客様が、違いを感じるのは、そういった細部からこだわって提供しているからです。

まとめ

今回は、人工毛100%ウィッグ(かつら)はどうなんですか?というお客様からの質問にお答えしていきました。

結論としては、特別な理由がない限りは、人工毛100%のウィッグ(かつら)はオススメせず、人毛と人工毛のミックスを選択するというものでした。

どのようなウィッグがいいか悩んだ際は、ぜひご参考になさってください!

同じように人工毛100%ウィッグ(かつら)作成について、インタビューを受けた動画もありますので、併せてそちらもご覧くださいね!

追伸

人毛100%のウィッグ(かつら)についてお答えしている記事もございます。そちらも併せてご覧ください!

関連記事:人毛100%のウィッグ(かつら)に 興味があるけど、作れます??

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